小砂焼(こいさごやき)の魅力や価格を藤田製陶所に行って調査

小砂焼(こいさごやき)の魅力や価格を藤田製陶所に行って調査

 栃木の伝統工芸品に認定されている『小砂焼』をつくっている藤田製陶所さんを取材してきました。 

小砂焼(こいさごやき)とは

NPO法人「日本で最も美しい村」連合のひとつ、栃木県北東部の那珂川町小砂地区でつくられている焼物です。

栃木県の焼物というと「益子焼」が頭に浮かんでくる方もいるかと思いますが、実は益子焼よりも歴史は古く1830年に遡ります。

当時小砂地域は水戸藩領内にあり、藩主である徳川斉昭(常陸水戸藩の第9代藩主。第15代将軍・徳川慶喜の実父)が反射炉を建造するためレンガを焼く陶土を探したのがきっかけとされており、以降小砂の陶土を使い作陶されるようになりました。

金結晶と呼ばれる釉薬を用いていることが特徴で、これにより独特の金色を帯びた黄色に仕上がります。また桃色がかった辰砂を使うことでも知られています。

「小砂焼」は素朴な風合いの中に上品さや優雅さを持ち合わせていることが魅力と言えるでしょう。

藤田製陶所(作業場)

▲作業場の一角。

小砂焼藤田製陶所に行ってきた

今回お伺いした「藤田製陶所」は小砂で最も歴史のある窯元で、なんと170年以上の歴史を持つそうです。現在の代表・藤田眞一さんで6代目となります。

 

・・・藤田 眞一(ふじたしんいち)・・・

昭和29年馬頭町(現那珂川町)生まれ。

大学卒業後、愛知県窯業職業訓練校にて窯業の基礎を学ぶ。

昭和55年より家業を継ぐ。

昭和59年下野手仕事会入会。

平成8年、陶芸を軸とする地域活性化を目指した組合を設立。

陶芸体験の「陶遊館」、食事処の「陶里庵」を経営。

平成16年、栃木県伝統工芸士に認定

現在では下野手仕事会の会長として、小砂焼のみではなく栃木県の伝統工芸を継承し、保持、発展させていくことに努めている。

 

小砂地域では他にも数軒の窯元がありますが、小砂で取れた砂を使っている窯元は現在では藤田製陶所だけだそうです。

そういった意味では古くからの伝統を守り、本来の小砂焼を作り続けているのは藤田製陶所のみかもしれません。

 

中に入ると大小様々な「小砂焼」が並んでいて、思わず一瞬立ちつくして見惚れてしまうほどの光景でした。

特徴である金結晶の上品な輝きが感じられます。

小砂焼き(商品陳列)

▲陳列された「小砂焼」はまさに芸術品。金結晶の上品な輝きが際立ちます。

 

私は普段よく料理をするので、この器にはどんな料理を盛りつけたら合うかな、これだとより美味しそうにみえるな、なんて考えながら見ていました(笑)

なんて言うのでしょうか。こう、次々とインスピレーションが湧いてくるんですよね。

あと無類のお酒好きなので、色々考えてしまいました。焼酎や日本酒はもう言うまでもなく雰囲気倍増、味倍増ですが、ビールなんかもさらに美味しく飲めちゃうなと感じました。

小砂焼藤田製陶所では体験もできる? 藤田製陶所(体験センター)

藤田製陶所では陶芸体験ができる「陶遊館」という施設を敷地内に併設しています。約100名が収容可能な大きな建物なので、少人数はもちろんのことグループや団体での陶芸体験も可能です。

藤田製陶所(ロクロ体験)

 ▲展示場も兼ねている大型の陶芸体験施設「陶遊館」

 参考までに価格表も貼っておきます。

藤田製陶所(ロクロ価格表)

田園山間部に位置しているので自然に囲まれのどかな環境で陶芸の体験ができ、普段の生活とは離れ時間を忘れて没頭することができそうです。

 藤田製陶所(外観)

▲見渡す限り山!都会の喧騒を忘れて優雅なひと時を過ごせます。

 

料金も1時間1500円からと手軽に体験できるので、是非訪れてみてください。

焼成料などが別途かかります。詳細は直接お確かめください。

 

また毎年、春と秋には藤田製陶所入口にて陶器市も開催されています。

そちらも合わせて訪れてみると、より一層小砂焼を楽しめるはずです。

 

小砂焼の値段や価格帯はどのくらい?

 

品揃えが非常に豊かな小砂焼。

普段使いに重宝できそうな小皿類が約1000円、丼鉢が約3000円、カップや湯呑みは約10003000円ほど。数十万円も値段が付くことも珍しくなく高価になる傾向がある花瓶などの作品も数万円ほどから用意があり、お手頃なものでは1万円以下でも取り揃えがあります。

藤田製陶所(商品陳列) 

▲店内では様々な種類の作品が販売されている。

 

作品の種類や大きさによって価格はバラつきがありますが、材料から手作りで一点一点に心を込めて作っていることを考えると、とても控えめで正直もう少し高い価格設定でも良いのでは?と思ってしまいました。

 

クラフトモールで購入可能な小砂焼(藤田製陶所

取材班からの感想

日本で最も美しい村連合に認定されている那珂川町小砂。

これは単に自然や景色が美しいだけで認定されるわけではなく、人々が生活することによって生み出された美しさ、昔ながらの郷土文化や建築物が存在していることなどが条件としてあります。

つまり自然本来がもつ美しさと人類がつくりだした美しさが調和し、共存していることが欠かせないと言えます。

小砂地区で生まれ継承され続けている「小砂焼」はこの地域が日本で最も美しい村連合に認定された要素の一つであると私は思います。

一点一点微妙に違うことで生まれる魅力が面白い。人間と一緒ですね。

自分だけの「小砂焼」を見つけて楽しんでください。